正月飾り 神酒口(みきのくち)

紙がまだ貴重だった時代、お正月に神への供物幣の代わりに、竹や経木で作った飾りを神棚の神酒徳利の口にさしたのが、神酒口の始まりだとされています。最初の神酒口は江戸時代に作られたのではないかといわれ、以来、注連縄や輪飾りとともにお正月飾りの一つとして各家庭で飾られてきました。現在は作り手がほとんどいなくなってしまったこと、神棚を持つ家庭が減ったことなどから目にする機会も少なくなってしまいました。
しかし今なお伝統を守り、美しい姿の神酒口を作り続けている人がいます。檜で作られた炎の形の神酒口は奈良県吉野で、金糸で刺繍をした布を施した神酒口は長野県松本でそれぞれ作られています。神酒口にいろいろなデザインがあるのは、供える神さまによって形を変えたからだとされます。

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