神社参拝

「元旦の朝は金屋子神社参拝から始まります。金屋子神社は私のうちの敷地内に祀られており、私どもの守護神になります。金屋子様は女神なので、怒らせないように男だけで参拝しますが、これは、たたらという製鉄業が男中心の社会ということを考えますと、当然のことかもしれませんね。
次に氏神様の大歳神社と山の神様を遥拝し、釜屋で火の神様を参拝します。出雲大社には、家族で四日に参拝する慣わしになっています。
家に戻りましてから神棚や仏様を拝み、居間で家族間の、三の間で家族と職員たちとの年頭の挨拶をいたします。その後、三宝をいただき、新しい年の幸せと健康を祈念するのです。
正月は家族が全員揃うのがなにより嬉しいことですね。私には四人の姉がおりましたが、皆18歳でお嫁にいってしまい、当時小学生の私には、正月だけしか会えないので、待ち遠しかったのを正月になると思い出します。今も、分家の者や次男や三男の家族たちが全員集まります」
元旦は一族郎党の男性のみで敷地内にある神社にお参りします。
釜屋には火の神が祀ってあり、元旦にはかならず当主が参拝します。毎朝四時には釜に薪がくべられます。
たたら製鉄の守護神である金屋子神社は絲原家の家内神。邸内には祠(ほこら)があります。
掃き始めは、年の始めにする最初の仕事です。その年の明き方に向かって職員が掃き出します。取材時は南の方角が明き方です。

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